東京都の特殊清掃

日本の中で一番人口の多い東京都。関東圏の中心に位置するここでは、様々な方が行き来を行い生活の拠点にもなる場所です。そんな東京都において特殊清掃はどのように対処していくのでしょうか。他の地域にはない、東京都だからこそ発生してしまう特殊清掃の問題について解説していきます。

東京都を特殊清掃の視点で見ていった場合、様々な部分から特殊清掃の件数が多くなりやすい状況であることがわかります。現に、東京都では孤独死や事故死といった原因から特殊清掃を行うケースは非常に多いのです。では、なぜ東京都では特殊清掃が発生しやすいといえるのでしょうか。

■一人暮らしが多い

東京都と特殊清掃の繋がりを探る際にまず注目する点は、一人暮らし世帯が多いという点です。日本全国において核家族化が加速してはいるものの、東京都では特に一人暮らしをしている割合が多い地域といえます。その理由としては、地方からの進学や就職を機に東京へ出てくる方が多いこと、必ずしも結婚するわけでもないため、そのまま一人暮らしの方もいることがあげられるでしょう。一人暮らしをしている場合、何らかの事象から突然事故死を遂げてしまう事で孤独死となってしまい、発見してもらうまでに時間がかかるのです。近隣付き合いも昔に比べ希薄になっている近年、孤独死を迎えてしまったとしてもすぐに気が付いてもらうことができません。そのため、一人暮らしの割合の多い東京都では、特殊清掃は切っても切れない関係性といえるでしょう。

■高齢者も多い

東京都と特殊清掃の繋がりを考える際に、高齢者の人口割合が高い点があげられます。高齢者が多いため、若い方に比べ、何らかの不調を抱えている確率は格段に高くなります。その点から考えても高齢者の人口が多ければ多いほど、突然亡くなってしまう確率も多くなっていきます。その方が一人暮らしを行っている場合は突然死を迎える事で発見してもらうまでの時間ロスが発生することから特殊清掃が必要になるケースがあるのです。

■自殺率の高さ

東京都と特殊清掃の繋がりを見たときに、もう一つの要素としては自殺率の高さでしょう。東京都では全国の自殺者数ランキングのうち1位となっています。自殺される理由は様々ですがいずれも自身の命を絶ってまで生きてゆきたくないと思ってしまうのです。日本全国の自殺者数は年々低下の一途をたどっているにも関わらず、東京都は相変わらず増加傾向にあるのです。若者が故の簡単な発想からの自殺者数増加が要因かと考えられがちですが必ずしもそうではなく、失業が理由だったり、金銭トラブルが理由だったりと様々な問題から自殺に走ってしまうため、年代問わず発生する事象なのです。こういった自殺は、屋外で行われる場合と室内で行われる場合の2つが考えられます。この室内での自殺の場合は一人のときに自殺を図ることが多いことから発見されるまでに時間がかかってしまい、特殊清掃が必要なケースへと発展してしまうのです。